エネルギーの消費をできるだけ抑えるために行う住宅の省エネリフォームには様々な方法があります。「夏は暑く、冬は寒い」。
リフォームを考えられるきっかけの中で多いお悩みの一つです。
室内を夏は涼しく冬は温かく保つために、断熱材や内窓を用いる断熱リフォームをはじめ、自然のエネルギーを有効活用するための太陽光発電装置の設置やエコキュートなど高効率な給湯装備の導入などが代表的です。他にも、節水性の高いトイレへのリフォームや保温性の高いお風呂へのリフォームも省エネリフォームです。
省エネリフォームを行うことで、快適な住まいになると共にランニングコストの削減にもなります。
では、家庭の中で何に一番コストがかかっているのでしょうか。
上のグラフの通り、 ①動力・照明他 ②給湯 ③暖房 の順に割合が高くなっています。
省エネ住宅にリフォームすると、高断熱・高気密になり、室内の快適な温度が外へ逃げにくくなり、冷暖房効率が上がるので光熱費を大きく削減できるのがメリットです。また、給湯器や照明・照明器具を見直し、性能のよい機種にすることによって消費電力が抑えられます。
弊社では大きく分けて、以下のリフォームを行っています。
断熱性の向上として有効な手段は、熱の出入りが最も多いとされる窓(開口部)の性能を上げる方法です。
窓の断熱性を向上させると、室内の温度が逃げにくく、かつ屋外の冷気や暑さを室内に取り入れづらくなるため、同じ温度でも暖房・冷房効果が高まり、お部屋の快適さが向上します。また、冬場では足元の冷え感が和らぎ、冬場ならではの不快な窓ガラスの結露を大幅に低減することが期待できます。
ひとことに窓の性能を上げるといっても、さまざまな方法があります。
既存の窓や壁の一部を撤去、解体し、新しい窓に取り替える。
解体した壁を直すときに、外からの見た目が多少変わってしまうデメリットがあります。
今ある窓はそのまま、ガラスだけを取り換えて断熱性や遮熱性を高めることができる。
多くあるのは、複層ガラスへの交換です。複層ガラスは2枚または3枚のガラスの間の空気層が、断熱効果を発揮し、結露も防止できます。より断熱性の高い「Low-E複層ガラス」もあります。
今ある窓の内側にもう一つ窓を付けて二重窓にする。高い断熱、防音効果を発揮する。
ガラス交換同様、2枚のガラスの間の空気層が断熱効果を発揮し、結露も防止できます。
今ある窓枠の上から新しい窓をかぶせる。
壁を壊さずに室内側から簡単に施工できる。
単板ガラス用サッシを複層ガラス用サッシに変える場合、カバー工法がよく見られます。外壁を解体することなく、単板ガラス用サッシを複層ガラス用サッシに交換できる方法です。
そして、断熱性の向上として、床や壁に高性能な断熱材を入れて内部から外部への熱の放出、
外部からの熱の吸収を止めることで、快適な室内環境を保つことも出来ます。
メリットデメリットは工法ごとにさまざまですが、住まいを快適にする方法としてはどれも有効的です。
蛍光灯や白熱電球から、LED照明への切り替えは効果的です。LED照明は、白熱電球に比べて83%も消費電力を削減することで電気代が安くなります。また、LED照明の寿命は約10年のため、電球交換の手間が少なくなります。そして、蛍光灯よりも明るく熱くなりすぎず、二酸化炭素の排出も抑えられるので地球環境にも優しいです。
LEDは蛍光灯に比べて、消費電力は50%削減できます!
LEDは白熱電球に比べて、消費電力は83%削減できます!
他にも、特定の狭い範囲のみを照らす「局部照明(タスク・アンビエント照明)」が最近では注目されています。例えば、電気スタンドを使って作業スペースのみを照らす、といった使用方法です。
この照明方法はオフィスなどで採用されることが多いですが、ご自宅でも人がいるところだけ照明をつける、明るい日中はカーテンを開けて手元を照らす照明だけで過ごしてみるのもいいかもしれません。
近年、給湯器の性能も上がっており、お客様のご要望などによって、ご提案させていただきます。
エコキュートは、空気の熱を吸収、圧縮し、高温・高圧にすることで水に熱を伝えてお湯にするシステムです。1の電気エネルギーを使って、2の空気の熱をくみ上げ、3の給湯エネルギーを得ることができ、電気エネルギーのみの場合と比較すると消費電力を低減でき、経済的です。
出典:斎木ガス株式会社(湯ドクター事業部)
エコキュートイメージ (出典:三菱電機㈱)
エコジョーズは、水を排気の熱で予備加熱をする“二次熱交換器”を通り、“一次熱交換器”としてバーナーで加熱し、お湯を作るシステムであり、従来型に比べて効率が15%ほどアップし、二酸化炭素排出量は約13%少なくなります。
エコジョーズイメージ (出典:リンナイ㈱)
今回ご紹介した住宅の断熱性向上、LED照明・照明器具への切替、給湯器の切替を積極的に行うと、
地球温暖化対策、ランニングコストの削減にもつながります。
また、省エネリフォームを行う際には補助金制度を使用できることが多いです。
自分たちの今の暮らしを思ってのリフォームは、決して悪いものではありません。
ぜひ、これを機会に省エネリフォームを考えらえれてみてはいかがでしょうか。